【御案内】第32回国体文化講演会(6/6)〔東京〕
小生が理事を務めている日本国体学会では、偶数月第1水曜日に「国体文化講演会」を開催しております。

今回は、メディアなどでも積極的な発言を続けられ、「たかじんのそこまで言って委員会」では御意見番としても御活躍中の所功先生に皇室を取り巻く現在の問題について御講演いただきます。

御多忙とは存じますが、御来聴を心よりお待ちしております。 なお、小生は司会を務めておりますので、お気軽に御声掛け下さい。

演題 『皇室を巡る諸問題』
講師  所功(京都産業大学名誉教授)
日時 平成24年6月6日(水)
   18時開場 18時30分開会
会場 中野サンプラザ 7 階研修室 10
交通 JR中央線・総武線/東京メトロ東西線「中野」駅 北口より徒歩1分
協力費 1000円(事前申し込み不要)


主催:日本国体学会 (理事長 河本學嗣郎)
    TEL 0422-51-4403 FAX 0422-55-7372
    E-Mail kokutaigakkai@kokutaigakkai.com

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| 国体文化講演会 | 00:27 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
「国体」に対する深い信と歴史に対する広い目配りを
『国体文化』(平成24年5月号)の巻頭言を転載します。

「国体」に対する深い信と歴史に対する広い目配りを


  「女性宮家」の創設を巡る有識者ヒアリングが始まつた。当日の配付資料や議事録が公開されてゐるので一読したけれども、各人の専門分野と「国体」との関係が意識されてをらず、正直云つて物足りない。

 「女性宮家」の創設にせよ、「旧皇族系一般国民男子」への皇籍付与にせよ、皇族の在り方として異例変格であることは否定できぬ。しかしながら、現実問題として皇族男子の数が減少しつゝある以上、非常の手段を採用するより他にない。問題は、それが(国家の究極的基盤体である)「国体」に適ふか否かだ。

 天皇の御位を継承し得る「皇族」の身分は、一般国民と厳密に区分される必要があらう。如何なる理由であれ臣籍降下した以上、皇族への復帰に対しては慎重でなければならぬ。それは、君臣の分を破壊するのみならず、その過程で権力者の恣意的な政治介入を招きかねないからだ。

 仁和三(八八七)年に光孝天皇が瀕死の病に倒れられた際、関白であつた藤原基経は、元良親王(陽成天皇の第一皇子)など他に皇族男子が居られたにもかかはらず、光孝天皇の第七皇子ではあるが臣籍に下つてをられた源定省の皇族復帰を図り、皇太子(後の宇多天皇)として擁立し奉つた。この事例は臣籍降下された方が天皇に即位された先例として取り上げられるけれども、その背後における藤原氏の専横振りと合はせて考へねば片手落ちだ。

 皇室典範は皇室の「家法」であると同時に、天皇は「領ク」論理に依拠した私的支配者ではなく、「知ラス」論理に依拠した公的統治者である。「女性宮家」創設に対する賛成・反対の如何を問はず、天皇を中核に戴く「国体」に対する深い信と過去の歴史に対する広い目配りを忘れてはならない。

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| 『国体文化』巻頭言 | 14:29 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
『国体文化』(平成24年5月号)が刊行されました

小生が理事を務めている日本国体学会の機関誌『国体文化』(平成24年5月号)が刊行されました。

昭和7年5月15日に起きた帝国海軍の青年将校を中心とする五・一五事件を80年が経過しようとしています。そこで、本号では80年を前に「昭和維新運動と現在」と題する特集を組ませて頂きました。小生も「自称『維新』の仮面を剥ぐー《大阪維新の会》を検証する」という論文を執筆しました。また、オピニオン誌『月刊日本』編集長で大夢館世話人会の代表世話人を務める坪内隆彦氏には、「三上卓の決起と国体回復の系譜」と題し、五・一五事件の中心人物・三上卓の思想的背景に迫る論文を寄稿していただいております。併せて御一読頂ければ幸いに存じます。

===========================
特集・「昭和維新運動と現在」
 「自称『維新』の仮面を剥ぐー《大阪維新の会》を検証する」 金子宗徳
 「クーデターか選挙か 〜五•一五事件と日蓮主義〜」 相澤宏明
 「三上卓の決起と国体回復の系譜」 坪内隆彦
好評連載陣
 「論壇瞥見(27) 文字通り「國を賣る」人々」 井上寳護
 「時事風刺 自民党改憲案への更なる疑念」 小川主税
 「御製講座(27)」 竹中正安
 「日本を改革する12カ条(4)」 大野主水
書評
 『竹中労ー左右を越境するアナーキスト』 山本和幸
里見日本文化学研究所所報
 「里見岸雄宛書簡研究・佐々木惣一編(13)」 大王文庫書簡翻刻チーム
 「里見先生の京都編(50)」 大王影譜デジタル化チーム
 「機関誌一千号までの総目次(46)」 本誌編集部
 「国体規範論 中 (18)」 里見岸雄
動報
編集雑記
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なお、定価は500円、年間購読(誌友)は5000円となっております。
御興味のある方は、当方ないし下記の発行元に御一報下さい。

日本国体学会
 〒180-0014 東京都武蔵野市関前5-21-33
 TEL:0422−51−4403
 FAX:0422−55−7372
 http://www.kokutaigakkai.com/
 E-mail:kokutaigakkai@kokutaigakkai.com

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| 月刊『国体文化』 | 11:17 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
【御案内】「昭和の日を御祝いする集い」(4/29)〔東京〕
昭和天皇の御誕生日であった4月29日が「昭和の日」と定められてから7年が経過しました。

本年もNPO法人昭和の日ネットワークの主催で「昭和の日を御祝いする集い」が実施されます。ゴールデンウィークの初日、昭和の御代に思ひを馳せてみては如何でしょうか。

なお、小生も実行委員として参加予定です。

日時:4月29日(日・祝)13時開場
14時 奉祝式典
 国歌斉唱
 宣言朗読
 主催者挨拶
 来賓挨拶
 聖寿万歳
14時35分 記念講演
 中條高徳氏〔陸軍士官学校第60期生・(株)アサヒビール名誉顧問〕
  「昭和への私の思い」
15時30分 陸上自衛隊第一音楽隊による記念演奏会
  懐かしい昭和の名曲を演奏予定

会場:明治神宮会館

入場無料

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| お知らせ | 02:36 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
日本国体学会Youtubeチャンネルが開設されました
小生が理事を務めます日本国体学会のYoutubeチャンネルが開設され、先日の西村真悟前衆議院議員による第31回国体文化講演会(4月4日)、小生が講師を務めました第30回国体文化講演会(2月1日)の動画がアップロードされています。

どうぞご高覧いただければ幸いです。



 
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| お知らせ | 13:28 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
三島由紀夫研究会のメルマガで拙論に御言及頂きました
三島由紀夫研究会と言えば、日本学生同盟の流れを汲む団体で、憂国忌を主催していることでも知られています。

同研究会のメルマガ(平成24年4月1日)に矢野一輝氏の「最近の皇室論を考える」という一文が掲載されており、その中で小生が執筆した『国体文化』(平成24年1月号)の巻頭言についても言及されているので御紹介いたします。

最近の皇室論を考える
            矢野一輝 (会員)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 かつて男系か女系か論議がやかましかった皇統問題は、秋篠宮家に悠仁親王がお生まれになってから一旦鎮静していたかに見えたが、昨年暮に政府が女性宮家創 設を提起して以来再び議論が熱を帯びてきた。政府、宮内庁は女性宮家創設をいわゆる女系天皇とは切り離して、あくまで天皇陛下の御公務の負担を軽減し象徴 天皇を維持するため、女性宮家を創設して皇族の減少に歯止めをかけることに必要であると主張しているが、そこには何とか女系天皇に道を開きたいという底意 が看取されることは容易であろう。

 まず筆者の立場を明らかにするならば、本来皇室典範はあくまで勅諚によるものであ り、戦後憲法体制下で皇室典範が一般法になっていること自体がおかしいこと、本来皇統問題は臣下があれこれ詮索論議することにあらず、ということである。 もちろん男系論は筋が通っているしこのまま男系が維持されるのであればまことに望ましく何ら問題はない。ただ将来男系を前提とした皇統護持が危機に瀕する ことは疑いない現実である。一方で女系容認論の中には如何にして万世一系の国体を護持すべきか苦悩と煩悶の中から生まれてきたものもあることを認める。そ こで最近の皇室論議を概観してみたい。

 まず現在書店の店頭に並んでいる『わしズム』(小林よしのり責任編集・幻冬 社)なる雑誌を取り上げたい。まず表紙いや裏表ともに何とも小林よしのり氏の顔写真がでかでかと出ていてとても上品とはいえない。表紙に「女性宮家創設の 真相はこれだ!」という見出しがなければこの雑誌が高邁な論議をする雑誌とは思えないほどだ。更に中身を見て驚くのは、小林よしのり氏の巻頭論文と漫画に 続いて平泉学派の重鎮であり歴史学の泰斗である田中卓博士の「女系天皇公認の歴史的正当性」や高森明勅氏の「『女性宮家』創設のための皇室典範改正案」な どの女性宮家創設支持、女系天皇容認の主張がオンパレードで続く。

  田中卓博士の論は従来から主張されている通りだが、 要は「日本の国体にとって、不朽・不滅の鉄則は、天照大神の“天壌無窮”の『神勅』である。」こと、「天照大神が“女神”であることを思えば、皇統の始ま りが“女系”であったと申してもよいのである。」こと、「従って血統(世系)の上からは天照大神から始まるというのが皇室の所伝であり、これは正しく『女 系』と申して差し支えない。」のである。そして最後に田中卓博士は皇室典範改正を議する皇室会議に畏くも天皇陛下にもご親臨を仰ぎ、その場で典範改正が決 すれば

 これは御聖断を拝したことと同じであり、それこそ“承詔必謹”であるとする。以前から田中卓博士は皇祖(天照大神)が女性であること、またその子孫が三種の神器を奉戴して皇位を継がれるならそれが女性であろうと万世一系の国体は護持されると主張している。

 また高森明勅氏は男系論者が主張する旧皇族の皇籍復帰論は非現実的であるとし、女性宮家創設そして女系天皇を認めることが現実的な解決策だと主張する。旧 皇族といっても厳密な意味での旧皇族方はもはや年齢的に皇太子殿下よりもはるかに年長でありこういう方々が皇籍に復帰して皇位を継ぐのはありえないし、旧 皇族を広い意味での旧皇族の家に生まれた男子の子孫と言い換えても一般国民として生まれた人間が皇位につくこと自体君臣の分をないがしろにする危険性があ るとする。高森氏はこの点を葦津珍彦や里見岸雄などの国体論を引用して強調する。

 但し問題なのは、高森氏が女性宮家創 設問題が提議された背景には畏れ多くも天皇陛下の御憂念があるとし、従ってこれは女性宮家創設は大御心である、という議論に発展することになり、そうなれ ばこれに反論する者は逆賊であるということになってしまうに等しい。そうなれば一切の議論は出来ない、問答無用ということになりかねない。

 田中卓博士や高森明勅氏は何れも尊皇心のあつい、国体護持については絶対的な信念を抱かれている立派な方と思う。だが小林よしのり氏の議論は如何であろう か。得意の漫画を駆使して男系天皇維持を主張する八木秀次氏、安部晋三氏、竹田恒泰氏らを徹底的にこきおろす。(その似顔絵がうまいのはさすがに感心する が)けれども小林よしのり氏が「陛下のご意志は女性・女系天皇の公認だ」と放言して、男系論者を「『Y染色体』カルト」とか「全く尊皇心のない」「わざと 皇統を絶やそうとしている者たち」と罵詈雑言をいいまくるにおいて本来あるべき君子の議論が品性も何もあったものでないレベルに堕ちてしまっているのは残念である。

  一方男系天皇維持派の論者もまた議論をエスカレートさせて、女性宮家創設論は女系天皇に道を開き、結局は万世一系の皇統を断絶させてわが国体を滅亡させようとする法匪官僚や左翼勢力の策謀だとする。(上記以外にも小堀桂一郎、百地章、新田均の諸氏など多数)その主張は論壇で言い尽くされてきたので、紙幅の関係上割愛する。

 ここで筆者が卓見だと思ったのは、国体論の若き論客である金子宗徳氏の「かような重大問題については、天皇陛下の御聖断を仰ぐべき−そのためにも、「皇室会議」の拡充が強く望まれる−であり、臣子たる国民は(女系天皇の公認・旧皇族末裔への皇籍付与も含めた)あらゆる選択肢を提示し、公論を尽くすことしか できぬのではないか。その際、如何なる形であれ、大御心を制約するが如き言動は厳に慎まねばならぬ。天皇の御位に即かれ、国家・国民をしろしめす広大なる 皇恩に感謝こそすれ、皇位継承を巡り「〜して頂きたい」などとマスコミを通じて発言することは、尊皇心に基づく行為であったとしてもゆるされない。」 (『国体文化』一月号掲載「臣子たる分を弁えて議論すべし」より引用)とする発言である。まさに卓見、正論である。

 またやはり四宮正貴氏は「『皇室典範』は本来「勅定」であり国民や権力機構が干渉してはならない」、「臣下・政治家が『皇室典範』を改定すること自体、不 敬不遜の極みである。」(『政治文化情報』三月二十五日号より)要するに承詔必謹、ただ大御心にまつべしと主張する。金子宗徳氏も四宮正貴氏も過熱する一 方の皇統論議を今一度冷静な状態に戻そうということである。

 あと次に西尾幹二氏の新著『皇太子様への御忠言』(ワッ ク出版)にも触れておきたい。本書は四年前に出された同名の書の改訂版である。本書は序章につづいて、書名にもなっている第一章「皇太子様への御忠言」と 第二章「皇位継承問題を考える」の三章からなっている。第二章の皇位継承問題については西尾幹二氏は男系尊重派、女系容認批判派であり、上記にも触れた田 中卓、高森明勅あるいは所功の諸氏による女系容認論を厳しく批判する。とともに男系が正しいとするのは何も国体護持派だけでなく、奥平康弘氏のような左翼 の天皇制廃止論者まで将来男系が断絶すればそれをもって日本国体は断絶するとみなしていることを紹介している。西尾氏はこれを「目に見えない皇室の敵」と して警戒を呼び掛けている。国体護持派が男系だいや女系だと争っている間に、「目に見えない皇室の敵」はやがて国体が終焉するときをひそかに待っていると いうことである。西尾氏の警告は真剣に受け止める必要があろう。

  さて序章と第一章だが皇太子様への御忠言というより も雅子妃殿下への批判がメインとなっている。これについては以前この論文が雑誌に発表されたときに竹田恒泰氏が西尾氏を「朝敵」と批判して話題となった。 皇太子殿下が将来の天皇たる御自覚に欠けておられる、その最大の理由は雅子妃殿下にあるというのが西尾氏が言い続けてきたことである。だが本書ではそれが エスカレートして妃殿下の父君たる小和田恒氏への個人攻撃にまでいたっている。西尾氏いわく「小和田氏はその師・横田喜三郎氏と同様に、何が何でもあの戦 争で日本を一方的に、永久に、悪者にしたい歴史観の持ち主なのだ。」「妃殿下が皇族としての必要な席には欠席なさるのに、妹たち一家と頻繁に会っている様 は外交官小和田氏と無関係だと言えるだろうか。」「雅子妃のご父君は娘にどういう教育をしてきたのでしょうか。日本人にとってご皇室とは信仰の源であり、 畏れ多いのだという認識が小和田一族に欠けていることに根本があるのではないか。」と矛先を小和田恒氏にまで向けている。

 また西尾氏は、デヴィ・スカルノ夫人がネット上で皇太子廃嫡の書名運動を行う過激な行為について「行き過ぎであることは明らかですが、その心情は理解でき ます。」と弁護さえしている。本書で西尾幹二氏が展開している皇太子及び同妃殿下に対する非難には一部に同調する読者もいるかも知れないが、しかしこれは 竹田恒泰氏が厳しく批判したように君臣の分を逸脱した僭越な作法と見なされても仕方ない。また妃殿下のご実家とご父君のことをあれこれいうことは全く問題 の本質とは関係ないことである。

 以上最近の皇室論議を概括してきたがこの論議に出口が見えないことに憂慮するもので ある。女性宮家創設が提起されて以来、大マスコミは一斉に女性宮家創設賛美論を展開している。世論調査では女性宮家創設賛成派が多数であり、NHKの大河 ドラマでは朝廷のことを「王家」と呼んで誰も異を唱えない。次第に皇室が欧州の王室と同じである、あるいはそれで構わないという認識が広まろうとしてい る。

 最後にこの新春、富岡幸一郎氏が『週刊ポスト』誌(1月27日付発行)に発表した「女性宮家創設の前に読んでお きたい三島由紀夫の天皇論」という論文に触れたい。富岡幸一郎氏はこの論文の中で三島の『文化防衛論』が示した「文化の象徴としての天皇」すなわち「文化 概念としての天皇」を紹介するとともに、「文化概念としての天皇」は「菊と刀」との永遠の連環のなかにあるものであり、そこに戦後日本への根本的批判が含 まれているとする。そして富岡氏はいう。「天皇の歴史的本質を自覚することなく、ただ皇室の存続を、現在だけの地平で喧々囂々するのであれば、天皇などは 要らない。三島はそう言いたいのではないだろうか。」富岡氏は女性・女系天皇論に反対し、男系維持を主張する立場である。しかし、その議論の前に天皇とは 何か、わが国体とは何かその歴史的本質を明らかにしておく必要がある、という富岡氏の主張の正しさと深さは正に至当といわざるをえない。


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「復興」を妨げる野田政権
『国体文化』(平成24年4月号)の巻頭言を転載します。

「復興」を妨げる野田政権


 去る三月十一日、天皇陛下は国立劇場で行はれた政府主催の東日本大震災追悼式に御臨席あそばされ、優渥なる勅語を発せられた。

 まづ犠牲者に対する哀悼の意を表された陛下は、福島第一原発事故のため避難生活を余儀なく続ける住民に言及されたり、種々の救援活動などに対して労ひの御言葉を下さるばかりでなく、諸外国の厚意に対しても感謝の誠を明らかにされた。

 その上で、「被災地の今後の復興の道のりには、多くの困難があることゝ予想されます。国民皆が被災者に心を寄せ、被災地の状況が改善されていくやう、たゆみなく努力を続けていくやう、期待してゐます。そして、この大震災の記憶を忘れることなく、子孫に伝へ、防災に対する心がけをはぐくみ、安全な国土を目指して進んでいくことが大切と思ひます。今後、人々が安心して生活できる国土が築かれていくことを一同とともに願ひ、み霊への追悼の言葉といたします。」と、国民の進むべき途を示された。

 国民生活の安定なくして「国体」の護持は不可能だ。震災発生以前の情況に「復旧」するのみならず、防災機能を高めた「人々が安心して生活できる国土」へと「復興」せねばならぬが、震災の発生から一年あまり経過した現在も「復興」の青写真は示されてゐない。国家百年の大計に基づいて「復興」を実現するためには、原発再稼働のみならず、新資源の開発や電力事業の再編成など政策の抜本的見直しが急務だが、野田政権はエネルギー問題の解決を図ることなく、「復興」を名目とする消費税の増税に血道を上げてゐる。かくの如き国家不在・国民無視の政権は「百害あつて一利なし」と云はねばならない。


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『国体文化』(平成24年4月号)が刊行されました
小生が理事を務めている日本国体学会の機関誌『国体文化』(平成24年4月号)が刊行されました。

本号では、昭和27年4月28日の対日講和条約・旧日米安保条約発効から60年を期して「真の主権回復」と題する特集を組ませて頂きました。小生も「真の主権回復を目指して」という一文を執筆しました。里見岸雄が講和条約発効直後に執筆したエッセイ「独立国民は斯く要求す」という一文を紹介した上で、共に「主権回復記念日」制定運動の欺瞞性を明らかにし、「戦後エリート支配からの脱却」なくして「ヤルタ・ポツダム体制の克服」は不可能であると論じました。また、福岡市議会議員選挙に立候補し惜しくも敗れた年少の畏友・本山貴春氏(NPO法人ディベイトジャパン専務理事)の「日本独立論―われらは誰の奴隷なのか」は極めて刺激的な一文です。併せて御一読頂ければ幸いに存じます。

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特集・「真の主権回復」
 「真の主権回復を目指して」 金子宗徳
 「占領憲法が規定する戦争放棄と国家主権」 相澤宏明
 「日本独立戦論」 本山貴春
好評連載陣
 「論壇瞥見(25) 父祖の冤を雪ぐは子孫の務め」 井上寳護
 「時事風刺 自民党の改憲案への疑念」 小川主税
 「御製講座(26)」 竹中正安
 「国体問答」
 「日本を改革する12カ条(4)」 大野主水
里見日本文化学研究所所報
 「里見岸雄宛書簡研究・佐々木惣一編(12)」 大王文庫書簡翻刻チーム
 「里見先生の京都編(49)」 大王影譜デジタル化チーム
 「機関誌一千号までの総目次(45)」 本誌編集部
 「国体規範論 中 (17)」 里見岸雄
動報
編集雑記
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なお、定価は500円、年間購読(誌友)は5000円となっております。
御興味のある方は、当方ないし下記の発行元に御一報下さい。

日本国体学会
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| 月刊『国体文化』 | 23:40 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
【御案内】第31回国体文化講演会(4/4)〔東京〕
小生が理事を務めている日本国体学会では、偶数月第1水曜日に「国体文化講演会」を開催しております。

今回は、元防衛政務次官であり衆議院議員として活動されてこられた西村眞悟先生を御招きし、今後の政局について御講演いただきます。

御多忙とは存じますが、御来聴を心よりお待ちしております。 なお、小生は司会を務めておりますので、お気軽に御声掛け下さい。 

日時:平成24年4月4日(水)18時30分より〔開場は18時〕
会場:中野サンプラザ7階研修室10
   http://www.sunplaza.jp/access/index.html
講師:西村眞悟(前衆議院議員)
演題:「今後の政局の行方」
協力費:1000円(事前申し込み不要)
主催:日本国体学会 (理事長 河本學嗣郎)
    TEL 0422-51-4403 FAX 0422-55-7372
    E-Mail kokutaigakkai@kokutaigakkai.com

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| 国体文化講演会 | 21:57 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
似而非忠義を討つべし
 『国体文化』(平成24年3月号)の巻頭言を転載します。

似而非忠義を討つべし

  「女性宮家」創設に関連して皇太子・皇太子妃両殿下を批判する言説が目立ち始めた。妃殿下の御療養が長引き、愛子内親王殿下の学校生活も必ずしも順調とは云へぬ情況に対する危機感からの発言であらうが、インターネット上で「廃嫡」の署名を募つたり、論壇誌において「御聖断」を求めるなど、忠義面しつゝ不敬の言動を展開する徒輩を見過ごすわけにはいかぬ。

 皇族は、「常に一身を以て天皇を荘厳し、且つ天皇慈民の精神を体達して、皇室と国民との親愛敬撫の融和に貢献する」(里見岸雄『憲法・典範改正案』)ことを使命とされ、その一挙手一投足は内外の耳目を集める。その御負担たるや、我ら国民の想像が及ぶところではない。皇族といへども自然人であり、当然のことながら心身に御変調をきたされることもあらう。そのやうな場合、何よりも先に速やかなる御平癒を御祈念申し上げるのが臣子たる者の務めだ。

 その上で、皇室の歴史と現状を踏まへ、将来の情勢変化に対応可能な仕組みを築き上げることが求められてをり、皇室に対する自らの願望を絶対化し、自説と少しでも異なる論者に「狡猾」などと悪罵を放つが如き態度は、皇室を戴く国民内部の亀裂を増大させるものであり、「尊皇」を称しつゝ皇室の尊貴を損なひかねない。

 本年一月号の巻頭言にも記した通り、吾人は理義に基づく冷静な議論を積み重ねて参りたい。国民が天皇を扶翼し奉らうとする意志を失はぬ限り、たとへ前例のない「女系天皇」が即位しようと、政治体制や経済機構を下支へする「国体」は揺らぐことはないと、里見博士の学統を受け継ぐ吾人は確信してゐるが、時務としての「女性宮家」創設については種々の異論もあらう。それらに対しては、正面から回答を試みたい。



| 『国体文化』巻頭言 | 23:04 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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