各党の公約を比較検討する(1)―外国人政策

去る6月22日に参議院選挙が公示され、7月10日の投票日に向けて選挙戦が始まった。

 

今日から、いくつかの観点から各党の公約を比較検討して参りたい。

まず第一回目は「外国人政策」。

 

自民党労働力人口が減少し、現行制度でも外国人労働者の大幅な増加が見込まれる中で、日本人だけでは労働力が不足し社会に深刻な悪影響が生じる分野について、外国人労働者が適切に働ける制度を整備します

民進党中長期に渡って日本で暮らす外国人が増加していることから、外国人の子どもの就学機会の確保や就学支援、学習支援を行います。/2016年の190回通常国会で法律が作られた「ヘイトスピーチ対策」への取り組みを拡大し、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を見すえ、人種・民族・出身などを理由とした差別を禁止する法律の制定など差別撤廃に向けた取り組みを加速します。

公明党…学生がグローバルな環境で学べるよう、海外留学への経済的支援の拡充、大学の国際化への支援、留学生の受け入れ増加や留学生との交流を強力に推進します

共産党…特になし。

おおさか維新の会…特になし。

日本のこころを大切にする党…特になし。

社会民主党…差別や敵意を煽る「ヘイトスピーチ」について、その定義を限定・明確化した上で根絶へ向けて「人種差別撤廃施策推進法」制定を進めるなど、総合的な人権擁護政策を推進します。通常国会で成立した理念法(「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」)については保護対象を「適法に居住する日本以外の出身者や子孫」に限定する「適法居住要件」を削除し、条文に「違法」「禁止」と明記するなど、真に実効性のある修正を行うよう強く求めます。/川崎市外国人市民代表者会議のように、外国籍市民との共生をめざす施策や審議機関の設置を推進します。地方公務員採用の「国籍条項」を撤廃します。外国人学校への支援を強化します。外国人労働者の労働条件、就業・居住環境の改善に取り組みます。外国人技能実習制度については構造的な問題点を放置したままの「外国人技能実習適正実施法案」「出入国管理・難民認定法改正案」の撤回を求めるとともに、人権侵害を生じさせることのない、制度本来の趣旨に立ち返った抜本的な見直しを行います。/人道的見地から難民及び難民申請者への医療・公的扶助・在留資格付与・就労許可等の支援措置を講じます。申請・認定・自立のプロセスが円滑に進むようにします。難民条約が遵守されるよう政府を監視します。

生活の党と山本太郎となかまたち…特になし。

新党改革…本邦外出身者の方々を侮辱し、日本で安心して生活することを阻むような言動を、社会として許してはいけません。罰則規定をどのように定めるかの議論を続けるとと もに、ヘイトスピーチに対する社会としての毅然とした態度を示していく必要があります。/優秀な外国人留学生の受け入れを増やし、日本を内向きから外向きの国家に変えていくきっかけとします。

幸福実現党… 移民受け入れに向けた制度設計を行います。(総枠での受け入れ数を定めるとともに、国籍別の受け入れ枠を設けることで、特定国への偏重や反日国からの移民を制限します。/国籍取得時には日本国への忠誠を条件とするなど、日本国民としての自覚・誇りを持つよう促します。)

国民怒りの声…特になし

維新政党新風生活保護給付や特別永住権の廃止など永住外国人に対する処遇を適正化します/永住資格付与の審査を厳格化し、帰化に際しては日本国家への忠誠を義務づけます「脱法移民」の流入を許さず、日本国民の雇用を守ります/外国人による取得を制限するなど不動産取引に規制を設けます /自称「弱者」への批判を圧殺するヘイトスピーチ法を廃止します

 

【解説】

 自民党・公明党の連立与党は、外国人の流入という事態の是非を問うことなく、自明の現実として若干の対応策を提示するに止まっている。また、民進党や社民党は、外国人の流入という事態を是認し、その人権保障に焦点を絞っている。いずれにせよ、外国人の流入を消極的に肯定している。外国人の流入に積極的な姿勢を示しているのは、新党改革と幸福実現党の二党。その他の党は、この問題に関する記述が存在せぬ。「にほんのこころを大切にする党」あたりは言及してもおかしくないが、何も書かれていない。

 しかしながら、ヨーロッパを見れば分かる通り、外国人の大量流入は社会不安をもたらすだけでなく、日本社会の特質である均質性を破壊しかねない。このやうな問題意識に基づき、政策を立案しているのは維新政党新風だけである。 

 

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